禍福はあじわいませぬ、の原典。人間訓の一段を白文で読み、「此何遽不為福乎」の句形と、物語の反復構造を押さえる。
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「塞翁が馬」は淮南子・人間訓の一節で、禍と福は転換するという処世訓を物語にしたものです。馬が逃げる(禍)→ 良馬を連れて戻る(福)→ 息子が落ちて怪我をする(禍)→ 怪我をしたので兵役を免れる(福)。四つの出来事が、そのたびに「これでどうだ」という評判と、父の「どうして禍(福)と言い切れようか」という反応で対になっています。
読解の要点は、同じ句形が何度も繰り返されることです。「此レ何ゾ遽ニ福ト為ラザルヤ」と「此レ何ゾ遽ニ禍ト為ラザルヤ」は一字違いだけで、疑問+反語の形(何ぞ〜ざるや)が物語の締めを担っています。この型を一つ押さえれば、全文の骨格が見えます。