機転と驕りの寓話二篇。「乃夜為狗」の「為(な)る」と「子安能為之足」の可能の反語を読み分ける。
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鶏鳴狗盗は、孟嘗君が秦に囚われたとき、食客の一人が犬のふりをして倉庫に忍び込み献上予定の狐白裘を取り戻した物語。「乃夜為狗,以入秦宮臧中」の「為(な)る」は「〜の姿になる」で、単なる「作る」と訳さないのが要点です。
蛇足は、楚の祠堂の人が舎人に一杯の酒を賜り、「蛇を床に描いて先にできた者が飲む」と競った話。先にできた者が足まで足し描いて失格になり、酒を奪われた。余計なことをして損をする寓意で、「蛇固無足,子安能為之足」の可能の反語が読みの核心です。