徒然草のなかに日本語として書き下された漢文句法を、使役の「す・さす」、当然の「べき」、名詞化の「所」、疑義の「いかなるをか」、呼応の「いまだ〜ず」に分けて読む。訓読の文法を古文の助動詞と接続させる
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頻出度 ◎。鎌倉・室町の随筆は、僧や学者が漢文の書を日常の語彙として使っていた時代の人たちに書かれています。だから日本語で書かれた本文のなかに、漢文の語順をそのまま日本語に開いた句法が普通に入ります。これを区別できないと、「文は読めるのに意味が取り違えてある」という状態になります。
漢文一文字一文字に対応する日本語の語(置き字)を並べるのが訓読です。だから訓読句法は、結局助動詞と係り受けの問題になります。
| 漢文の型 | 訓読での形 | この課の実文 |
|---|---|---|
| 使役(〜させる) | 動詞の未然形+す・さす | よき人はあやしき事を語らす |
| 当然(〜べきだ) | 終止・連用形+べき | 能ある人は無能になるべきなり |
| 名詞化(〜するところ) | 動詞の連体形+所 | 智者のせざるところなり |
| 疑義(いか〜か) | いかなる+をか | いかなるをか智といふべき |
「所」は動詞を名詞に変える語で、「〜すること」「〜した場所・人」に開かれます。日本語文中では「せざるところなり」のように打消連体形+所+断定の連鎖になり、助動詞の接続(h2-1 の打消、h2-2 の已然形)がそのまま試されます。漢文の句法を separately 覚えるより、すでに習った助動詞の規則の応用として覚えるほうが速いのです。