言い間違いを機転で返す二つの名場面。「所以枕流」の所以構文と、「始欲著推字」の意志の欲すを読む。
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漱石枕流は、孫子荊が隠棲の決意を語って「石を枕に流れで口を漱ぐ」と言うべきところを「流れを枕に石で口を漱ぐ」と言い間違えた場面から始まります。王武子に「流れに枕できるのか」と問われ、孫は「流れに枕するのは耳を洗いたいから、石で漱ぐのは歯を砺したいから」と切り返した。誤りを即座に意味づけ直す機転の物語です。
推敲は、賈島が「鳥宿池邊樹,僧敲月下門」の一句で「推」と「敲」のどちらを使うか決めかね、韓愈の行列に衝突してしまい、韓愈が「敲字がよい」と言った故事。語を吟味する苦心の象徴で、日本語の「推敲」の語源です。