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学习·高三 · 古典探究 II

漢文入門 · 訓読と返り点

万葉集の漢文序を白文から書き下し文へ四段で組み替え、返り点と置き字を語順の規則として体得する

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漢文は、日本語で読むために作られた装置である

頻出度 ◎。漢文とは、中国で書かれた漢字の文章を、日本語として読む手順を埋めこんだ文字列です。白文(漢字だけ)→ 訓読文(返り点と送りがなを付けたもの)→ 書き下し文(日本語の語順に直したもの)→ 現代語訳、という四段階を、日本の学習者は千年かけて固定しました。この課では第一段階と第二段階の関係を、蔵書にある本物の漢文で体で覚えます。

万葉集第五巻の挽歌の序には、次のような漢文がそのまま残っています。

盖聞 四生起滅方夢皆空 三界漂流喩環不息

これは中国語の語順で書かれた漢文で、日本語の語順ではありません。「在于方丈」はそのまま読むと「方に在りて丈に…」となりません。正しくは方丈に在り——動詞「在」と前置詞「于」の塊を、日本語では「于」のほうを先に読む。この語順の入れ替えを指示する記号が返り点です。つまり返り点は暗記すべき呪文ではなく、漢語と日本語で逆になっている語順を、元に戻す手順の記号です。

本倉庫の蔵書は、和歌についても「原文」と「訓読」を並記しています(万葉仮名で書かれた原文と、現代かなの読み下しが同じ項目に入っている)。漢文の三段変換は、この並記と同じ発想です。だからこの課の目標は「記号の名前を覚える」ことではなく、語順のズレを見て、戻せることにあります。ズレが分かれば、返り点の名称を忘れても読みは立ちます。

漢文は古文とちがって語彙が少ない分、一語の重さが大きい。「之」一文字が「の」にも代名詞にもなる。だから置き字と一字一訓の対応を先に固定すると、設問は一気に楽になります。